映画『ファイティング・テンプテーションズ』
ゴスペルの映画といえばまず思い浮かぶのは『天使にラブソングを・・・』シリーズという人が多い事と思う。
しかし今回私が紹介したい映画はキューバ・グッディング・ジュニア、ビヨンセ主演の『ファイティング・テンプテーションズ』である。
ストーリー
ジョージア州の小さな町、モンテカルロ。幼いダリンは歌手の母親と伯母のサリーの家で暮らしていた。
サリーは町の人気者で、教会の聖歌隊のリーダー、母も聖歌隊で活躍していた。
ところがある日、牧師の姉、ポーリーナがプロの歌手である母をいかがわしい歌を歌っていると糾弾、聖歌隊から追い出してしまう。
やがて、母はダリンを連れて町を去る。
大人になったダリンは、ニューヨークの広告代理店で働くサラリーマン。
頭の回転が速く、口が達者な彼は、経歴にウソを並べ立て、身分を偽って詐欺まがいの人生を送ってきていた。
だが会社にウソをついていたことがバレてしまいクビに。
そんな彼の元へ、伯母の訃報が届く。葬式と遺言開示に出るようにといわれ、ダリンはモンテカルロに帰る。
サリーの遺言はダリンに聖歌隊を率いてゴスペル大会に出て欲しいというものだった・・・。
監督は『隣のヒットマン』(ブルース・ウィリス)『ホワイト・ハウス狂想曲』(エディ・マーフィー)など、絶妙なコメディで定評のあるジョナサン・リン、主演のキューバ・グッディング・ジュニアはトム・クルーズ主演の『ザ・エージェント』でアカデミー賞助演男優賞を受賞している名優であるが、彼の魅力はそんな大物に全然見えない「軽さ」と「明るさ」であると思う。
またビヨンセは言わずと知れた元「ディスティニー・チャイルド」の、人気、実力ともにNo.1の歌姫であるが、この映画で女優としての才能も開花させており、この映画に於いてビヨンセは、非常にリラックスした良い表情を見せている。
この顔ぶれだけで期待度満点であるが、この映画は期待を遥かに上回る秀作である。
なんといっても音楽が最高に良かった。私のお気に入りは、クリスチャン・ラップの先駆者T-Boneのスペイン語ラップが炸裂する"DOWN BY THE RIVERSIDE"である。メイン・ソングの"he still loves me"も良かった。
物語は、ゴスペルの原点である「教会」を中心に繰り広げられるのであるが、劇中のゴスペル大会のシーンでは、俳優ではない、本物の教会のクワイアーも多数登場しており、監督ならびに製作者のゴスペル・ミュージックに対する愛が感じられる。
またクリスチャンである私の目から見ても、劇中に展開される「教会の人間模様」は、コミカルであるけれどリアルであった。
最後になるが、『ファイティング・テンプテーションズ』(誘惑との戦い)というタイトルが良かった。この意味は作品を見てからのお楽しみである。
『ファイティング・テンプテーションズ』は、単なるコメディーではない。ゴスペル・ミュージックとその「産みの親」であるキリスト教信仰に対する、愛に満ちた映画であり、見るものに、その愛を共感させずにはおかない。
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ファイティング・テンプテーションズ スペシャル・コレクターズ・エディション 販売元:パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン |
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ザ・ファイティング・テンプテーションズ アーティスト:サントラ,ビヨンセ,ミッシー・エリオット,MCライト,フリー,デスティニーズ・チャイルド,アンジー・ストーン,エディ・リヴァート Sr.,T-ボーン,ゼイン,モンテル・ジョーダン |
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