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映画『アバウト・シュミット』

Abs_ma

すべてを失くした日、人生最高の贈り物が届いた。

この短いコピーを書いた人物に、私は敬意を表したいと思う。このコピーがこの映画の語りたいことを、すべて語っていると言っても過言ではない。

しかし何と言っても映画は「物語」であり「人物描写」である。そこには「物語」の「語り手」と、「物語」を「演じる者」がいる。

「語り手」は原作のルイス・べグリーと監督・脚本を務めたアレクサンダー・ペインである。

「演じる者」は名優ジャック・ニコルソンである。

公開当時、アメリカのマスコミは、この映画のジャックを、過去最高の演技であると絶賛した。過去最高の演技であるかどうかは別として、ジャックの演じるシュミットは、私が知る最高の人物の一人である。

ウォーレン・シュミットはふつうの男である。この映画を見て私は、このふつうの男を、この上もなく好ましく、また愛おしく感じた。

物語の冒頭、ウォーレン・シュミット、66歳は、これまで人生のすべてを捧げてきた、世間では一流と呼ばれる保険会社を定年退職する。

それまでの人生で彼が築いて来たものとは一体何であったのか。

そして彼は、これからどこへ向かって第二の人生を歩もうというのか。

人間はちっぽけで孤独な存在である。だからこそ他者との、限り無く親しい関係を求め続けるのである。

シュミットは、物語の最後に「人生最高の贈り物」を手にする。

その瞬間私は、シュミットとともに「やさしさに包まれる体験」をし、「すがすがしい気持ち」で「暖かい涙」を流していた。

「私たち」にとっての「人生最高の贈り物」とは、いったい何なのだろうかということを考えさせられる映画である。

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